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スイス中銀 為替介入を放棄宣言

売りポジション4000億円超は大損失

 今年に入って驚くようなビッグニュースが飛び出すことが相次いでいますが、本日はスイス中銀のいきなりの為替介入の放棄宣言が飛び出しました。スイス中銀は1ユーロ1.2スイスフランを何が何でも死守すると3年前に公言し、無制限の為替介入を続けてきましたが、さすがに膨大に膨れ上がったユーロに頭を抱え、ついに今までの為替介入方針を放棄すると宣言したのです。
 この驚きのニュースを受けて、スイスフランは暴騰、1ユーロ、1.2フランが0.85フランまで30%も急騰となったのです。何しろヘッジファンドはじめ投資家はスイス中銀がまさか方針転換するとは思っていません。そのためスイスフランが1ユーロ1.2フランのところにきた時点で大量の売りポジションを構築していたわけです。その額は約4000億円を超えていました。これが一気に損切り巻き戻しとなったのですからたまりません。
 一方でスイス中銀も保有しているユーロの損失は膨大な額となっています。今後スイス中銀の方針については責任問題も含めて議論が沸騰すると思われます。因みに3年前に書いた徳間書店から出した拙著<もうこれは世界大恐慌>のなかで、スイス中銀はいずれこのような事態に陥るとはっきり無制限介入の危険性を指摘し、書きました。スイス中銀の無謀な政策のつけは大きいと思います。

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