06/17

邦銀 国債売却の動き広がる

運用マネー 国債から海外投資へ

 邦銀がゆっくりと運用方針を変えてきています。国債売却はタブーと思われていましたが、当局もこれを黙認する方針のようです。まずは三井住友、そしてみずほと大手都銀が国債売却を進めてきています。日銀の統計によれば国内の4大銀行は4月に国債を10兆円ほど売却した模様で残高は96兆円となった模様です。1ヶ月で持ち高の1割にあたる10兆円を売却したとは相当のことです。これは実質当局が認めているということです。次いで地銀の中にも国債の売却に動くところが増えてきました。当局も今後訪れる金利の高騰、言い換えれば国債価格の急落を意識していると思います。決して口には出さず、マスコミにも煽るような記事は書かせませんが、将来的な国債暴落の危機は意識していると思います。そのソフトランディングのために日銀による国債大量購入があるわけで、表だっては言いませんが、当局としては、<ここで国債を売却することは目をつぶるから売却してよろしい>という方針でしょう。ですから感性のいい銀行はこの時点から急激に国債売却と推し進めているというわけです。1000兆円という巨額な借金が普通に返せるわけはありません、将来の国債暴落時に如何に混乱を最小限に留めるか、水面下で危機対応が始まっています。
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