09/20

新興国 安心できるのは束の間?

緩和縮小見送りで新興国は一安心

 FOMCは大方の予想に反して量的緩和縮小を見送りました。これに一番喜んでいるのは新興国です。インドやインドネシア、フィリピン、ブラジル、タイ、そしてオーストラリアまで通貨は下がる、株は下がるという状況だったわけですが、これも全て米国の政策転換によって投機資金の流れが変わり、資金がドルに回帰され、新興国から逃避して米国へ返っていくということが起こるという懸念があったからです。しかしその根本である米国の量的緩和縮小が見送りされたので、また資金が新興国に戻るという状況が起こってきました。これで新興国は一安心となりました。しかし、今の状況は遅かれ早かれ結局は米国は量的緩和の縮小を行ってくるということであり、それが一時的に延びたに過ぎないのです。ですから新興国は今は安心したかもしれませんが、根本的な状況は変わりようもありません。そういう意味では新興国の落ち着きは束の間のことであり、やがて波乱が訪れるのは必至でしょう。
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